今回は、蒲生氏郷の腕により築かれた立派な石垣と枡形のある城、三重県松阪市の松阪城に行って参りました。今回で、2回目の攻城です。今回は、大学の仲間と攻城しました。
松阪城の概要
松阪城は、伊勢(現在の三重県)の領主であった蒲生氏郷によって築かれました。織田信長の築城に関わった氏郷と職人たちによって建てられたこの城は、安土城をモデルに縄張を作られました。今も氏郷が築いた石垣が、美しく並んでいます。

安土城の築城に参加した氏郷によって築かれたんだね!

その通り。信長の城の重厚感などを受け継いだことから織豊系城郭として評価されているよ。
豪商のまち松阪
JR紀勢本線・近鉄山田線の松阪駅から徒歩で松阪城へ向かいました。駅から10分ほど歩くと、大手通に着きます。大手通沿いの小道には豪商の町屋が残っていて、松阪の町の雰囲気を感じることができました。

信長の家臣として深く気に入られた氏郷は、安土城に倣って松阪城下の商業を整備しました。それが、伊勢商人の豪商を輩出する、商業で発展した松阪の基礎となっています。現在、何件かの町屋の内部が公開されています。大きな庭園を有する町屋もあり、見応えがありました!
蒲生氏郷の石垣の城、松阪城入城
大手通を少し歩いて、松阪市役所前に着きました。市役所前は、松阪城の大手門跡となっています。

城の正面玄関にあたる大手口には石垣や土塁が立ち、出入口は喰違虎口になっていました。
- 虎口・・・・・・城の出入口
- 喰違虎口・・・・・・開口部の左右の土塁や石垣をずらしたり、折り曲げたりした虎口
喰違虎口にすることで、敵が直進して侵入することを防いでいます。現在、大手門跡のある道路が微妙に折れ曲がっているのが確認できました。
大手通を少し進むと、壮大な石垣が見えてきました!

表門跡の石垣です。ここから城跡公園内に入っていきます。表門跡の中に進むと、周りが石垣で囲まれた空間になっていました。

野面積の高石垣がそびえ立っていました。周囲が石垣に囲まれた枡形虎口になっています。
- 野面積……切り出したままの小・中自然石をほとんど加工せず積み上げた石垣
- 枡形虎口……虎口前面に方形の空間を設け、周囲を土塁などで囲い込んだ虎口

壮大な高石垣だね!

野面積の石垣と、安土城をモデルにした枡形の二つが、氏郷が築城した見どころだよ。
表門跡を左に曲がり、二の丸へ向かいました。道中には、月見櫓跡の高石垣を見ることができました。

石垣の並びが美しいですね!氏郷と石工集団の技術に感服します。
この石垣を過ぎ去って、二の丸に着きました。二の丸には、徳川陣屋跡の石碑が立っています。

氏郷が会津に転封した後、江戸時代になると松阪は紀州徳川家の領地となり、松阪城に城代が置かれました。伊勢にまで勢力を伸ばした紀州徳川家の権力の絶大さがわかりますね。
二の丸からは、眼下にある御城番屋敷を見ることができました。

御城番屋敷は、城を警護する藩士の居住地です。江戸時代の現存する武家屋敷としては国内最大規模となります。城内から見ると、往時の人が見ていた城下の風景を感じることができました。
二の丸の西にある中御門跡の階段を上ると、本丸下段に着きました。本丸は二段になっています。さらに、石垣の残る階段を上ると、本丸上段に着きました。

本丸は、広々とした空間で兵部屋敷があったそうです。本丸上段には、天守台が残っていました。

写真を見ると、これまでの高石垣とは打って変わって、本丸上段内の石垣は非常に低いことがわかります。本丸は、屋敷空間であったため、高さが出ると不便だったからでしょうか。三重の天守が建っていましたが、台風の影響で倒壊したそうです。
天守を回り込むようにして、本丸の西側にある、きたい丸に行くと、天守台を間近で見ることができました。

きたい丸は梅林となっていて、少しだけ梅の花を見ることができました。古城らしい石垣とマッチしていて、美しかったです。
松阪生まれの本居宣長
中御門跡に戻り、隠居丸に行きました。隠居丸には、本居宣長旧宅(鈴屋)があります。

『古事記』研究を続けて、国学を大成させたことで知られる本居宣長は、松阪で生まれました。隠居丸には、本居家隠居所の旧宅が残っています。宣長の終生の居宅であるこの家屋に立つと、日本人の精神について生涯をかけて考え続けた宣長に畏敬の念を抱きました。
旧宅に併設する形で、城内南端には本居宣長記念館がありました。

宣長と彼に関わった人物の遺稿などが展示されていて、宣長の『古事記』研究に深く触れ合うことができました。入館料は、2025年現在、大人400円、大学生300円、小人(高校生まで)200円です。
生垣の風情を感じられる御城番屋敷
城跡公園を出て、すぐ南にある御城番屋敷に行きました。屋敷は、生垣に囲まれていて風情がありました。

まさに絶景ですね!武家屋敷という感じがして、昔の武士集団が住んでいた様子がわかります。敷地の西棟北端には、一戸の無料公開されている武家長屋がありました。

武家屋敷内部も、武家の家屋の雰囲気を感じることができ、見応えがありました。縁側からは、庭を見ることができます。

小規模な庭ですが、生垣と早咲きの桜が調和して、素晴らしい風情を感じることができました。個人的には、派手ではなくこのような慎ましい庭も趣を感じられて惹かれます!
今回は、蒲生氏郷の石垣の名城に行けて良かったです。
参考文献:公益財団法人 日本城郭協会,(2018),『日本100名城に行こう』,学研プラス. 大野信長,有沢重雄,加唐亜紀,(2018),『日本の城1000城』,西東社. 千田嘉博,(2018),『一生に一度は生きたい日本の名城100選』,宝島社.



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