芥川山城 畿内を支配した三好政権の政庁

芥川山城 主郭 近畿

今回は、遺構がよく残る典型的な戦国の山城、大阪府高槻たかつき市のあくた川山がわさんじょうに行って参りました。今回で、2回目の攻城です。今回は、大学の仲間と攻城しました。

芥川山城の概要

この城は、永正13年(1516)頃に細川高国たかくにが築きました。その後、細川晴元はるもとが守護所として在城していましたが、天文22年(1553)に晴元を破ったよし長慶ながよしが入城し、「天下」たる畿内を支配した三好政権の政庁として機能し続けました。後に、足利義昭の武将、和田わだ惟政これまさが城主となり、高槻城へと移って廃城となりました。三好山に築かれたこの城郭は、山頂の主郭を中心に曲輪が展開する連郭式山城となっています。

用語解説

曲輪……城の平坦面を持つ一区画

イッセイ
イッセイ

戦国時代の城郭は、尾根を断ち切った堀切ほりきりや土塁を用いていて、この城ではその典型的な戦国の山城の遺構を見ることができるんだよ。

しゃっちゃん
しゃっちゃん

堀切や土塁が出てくるなんて、まさに山城だね!

高槻市立しろあと歴史館

阪急京都線の高槻駅から徒歩10分ほどで、高槻市立しろあと歴史館に着きました。

この資料館は入館料が無料で、高槻市に関する歴史を学ぶことができます。芥川山城とそれに関連する歴史を詳しく知ることができて良かったです。続100名城スタンプはここに置いています。

三好政権の所在地、芥川山城登城

高槻駅に戻り、JR高槻駅から高槻市営バスに乗り15分ほどで「塚脇」というバス停に着きました。バス停から15分ほど北へ歩くと、人家のある集落にたどり着きます。その集落にある登山口から登っていきます。

登山口には早速、石垣が見えました。大手口に使用されているので、登城してきた者に権力を示す「見せるための石垣」であったと考えられます。登山口は、大手道の入り口になっていて、大手道の随所に石垣を見ることができます。

用語解説

大手……城の正面

登山口すぐの猪除けの柵を越えれば、分かれ道になっていて、西側の堀切側から登っていきました。少し歩くと、堀切が見えてきます。崖を下りることになり、写真を撮ることができませんでしたが、深い堀切を見ることができました。

用語解説

堀切……曲輪の独自性を保つ目的や、尾根筋を遮断する目的で尾根筋を断ち切るように設けられた堀

この堀切は、主郭と南側の曲輪群との間にあり、堀を深くして敵の侵入を防ごうとしています。城内には、地形上の要所で堀切が設けられています。それでは、主郭へ向かいます。

せっ国(現在の大阪府北部と兵庫県東部)最大規模を誇る山城ですが、高低差はさほどきつくないので、少々急な道もありますが、楽に登ることができました。堀切から10分ほど登り続けると、段々開けてきて、展望台に着きます。堀切から15分ほどで主郭に着きました。

主郭には、三好長慶を祀る祠があります。発掘調査で礎石が発見されたため、本格的な居住空間があったことが判明しました。親切にきちんとした説明板などがあり、わかりやすかったです。

主郭からは、北摂エリアを眺めることができました。

左の方には、高槻市街地の建物が見え、賑わいがわかります。また、河内方面の山々や、大坂市内のビル群など大阪平野の眺望が素晴らしかったです。さすが、畿内を支配した三好政権の本城は、支配領域の眺望が良いですね。

下山して、今度は猪除けの柵の分かれ道で行かなかった方の大手の谷筋へ向かいます。主郭から、10分ほど下山すると、巨大な石垣が見えました。

大手の谷筋にあるこの石垣は、大きめの自然石と粗割石あらわりいしを用いて、間に小石を詰めるようにして積まれています。大手の谷筋や出丸の曲輪で、このような比較的大きな石材が使用されている石垣を見ることができます。

しゃっちゃん
しゃっちゃん

大きい石材を使った理由はあるの?

イッセイ
イッセイ

石垣を大規模に使って城主の権力・権威を示す役割があるよ。安土城と同じ事例で、安土城築城より以前の戦国時代の山城の特徴の一つなんだ。

天然の守り、摂津峡

山城の北側に回り、橋を渡って摂津峡を歩きました。芥川山城は、三方を芥川が流れる摂津峡の渓谷で囲まれ、天然の要害となっています。摂津峡は現在、名勝の公園となっていて、芥川に沿って遊歩道が整備されています。休日には、憩いの場として大勢の人が散策を楽しみます。遊歩道からは、芥川を見ることができました。

美しい渓谷ですね!写真右が城郭側で、この川が天然の水堀のような役割になっています。こんな綺麗な川が城の守りの役割だなんて驚きですね。

摂津峡公園内には、三好長慶公像がありました。

たくましい姿をしています。彼が芥川山城の城主で、畿内を支配した「天下人」です。信長に先立って畿内を支配したなんて偉大な人物ですよね。

今回は、畿内を支配した三好政権の所在地の城に行けて良かったです。

参考:公益財団法人 日本城郭協会,(2018),『続100名城公式ガイドブック』. 香川元太郎,(2021),『オールカラー徹底図解日本の城』.

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